講演会のテーマは「うたに刻まれたハンセン病隔離の歴史」。暑さの中、32名の方にご参加いただきました。現在、シンガー・ソングライターとしてご活躍の沢さんは、ご両親ともに牧師で、幼いときからハンセン病療養所にも深くかかわってきたことから、療養所で歌われ続けてきた「園歌」の研究をすべく、2018年に岡山大学大学院に入学。2年間かけて全国13カ所すべての療養所を訪問し、文献調査も重ねて修士論文にまとめられました。今回の講演内容はその研究成果に基づくものですが、ご本人の生い立ちやハンセン病の基礎知識などを含め、参加者の皆さんにわかりやすく解説してくださいました。さらに講演後に参加者との質疑応答の時間もとっていただき、大変、有益な時間を共有できましたことに感謝します。ご興味のある方は、岩波ブックレットNo.1070「うたに刻まれたハンセン病隔離の歴史」(2022年11月)https://www.iwanami.co.jp/book/b615159.html を是非、お読みください。
なお、沢さんの講演の中で何度もお名前が出てきた青山学院大学名誉教授の関田寛雄先生は、当駒場エデン教会とも深いつながりがありました。講演会の冒頭、沢さんは、昨年12月、94歳で天に召される直前まで現役牧師として精力的な活動をされておられた関田先生への哀悼の意を表して歌を捧げられました。